急激な円安は、在日中国人の生活も圧迫

2014年10月からこの11月後半にかけて、信じられないスピードで円安が進みました。

 

ドル資産を扱う会社や投資家は大いに喜べる状況かもしれませんが、「円」通貨のみに頼る一般の人々は、物価上昇で日々の生活が苦しい状況になっていますよね。

 

そんな中、以下のような記事も注目されています。
在日中国人、円安に悲鳴=「帰国も考えている」―中国メディア

 

在日中国人の方は日本で稼いだ「円」を「元」に両替して母国の中国に持ち帰ります。急激な円安は「元」の価値を目減りさせているため、中国に残した家族のために仕送りをする在日中国人の方は苦しんでいるとのこと。

 

日本人だけでなく、在日外国人の方の生活も追い詰めている事実がわかります。

 

消費税8%の影響、円安による輸入品の価格上昇。
これらの出費増大は日本国内で生活する者を不安にさせています。

日本人、在日外国人、留学生。
すべての生活者が苦しい状況になっていることは間違いないでしょう。

 

物価だけが上昇して賃金はほとんど変わらない。
この状況がじわじわと心理的不安を高めますので、
ますますお金を使わなくなるのではないでしょうか。

 

デフレ脱却を目指した史上空前の金融緩和による株価上昇と円安誘導。その結果が「成功してよい結果を生んでいる」という実感が持てないのが素直な感想。

 

ただでさえ人手不足の日本にあって、外国人労働者の不安をも高めているような現在の状況です。

求人を出しても日本人が全く集まらない現場で、外国人労働者が活躍しているのも事実ですから、日本で働く魅力が徐々に薄れているとすると、それはまた国の大きな心配事にもなるでしょう。

 

やはり、物価が上がればそれと同等に賃金も上げる。そのバランスが重要になりますね。物価だけを急変動させれば一般生活者が困窮するだけ。

荒治療的な、そしてギャンブル的な国の政策実行は避けてもらいたい。そう願うばかりです。